数あるレーザー脱毛機器のなかで非常に多くのクリニックで導入され、人気を博しているのが「ジェントルレーズプロ」です。
ジェントルレーズプロは、どのような特徴があるのでしょうか。他の脱毛機器とどのように違うのでしょうか。
この記事では、医療レーザー脱毛機のひとつ「ジェントルレーズプロ」について、わかりやすく解説していきます。この記事を読むことで、ジェントルレーズプロの特徴や他機種との違いが理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。
- ジェントルレーズプロの主な特徴
- ジェントルレーズプロと他の脱毛機器との違い
- ジェントルレーズプロでの脱毛効果
- ジェントルレーズプロにデメリットはあるの？
目次
ジェントルレーズプロとは？
ジェントルレーズプロは、アメリカのシネロン・キャンデラ社が開発した、アレキサンドライトレーザーというレーザーを照射して永久脱毛を行う医療レーザー脱毛機です。
厚生労働省の薬事承認やFDA(アメリカ食品医薬品局）の認可を受けている実績の豊富な医療レーザー機器です。
ジェントルレーズプロの5つの特徴は？
ジェントルレーズプロについて、主な特徴を5つ紹介いたします。
安全性も高く、長年の実績が蓄積された脱毛機
ジェントルレーズプロは、多くのクリニックで導入している経験豊富な医療レーザー機器の1つ。
前述の通り、アメリカFDAや厚生労働省の薬事承認も受けているので、安全性も国レベルで保障されています。
メラニン色素に反応しやすい「アレキサンドライトレーザー」を採用
ジェントルレーズプロで使われるレーザー光は、メラニン色素に対して選択的に吸収されやすい波長755nmの「アレキサンドライトレーザー」です。
アレキサンドライトレーザーは、レーザー脱毛で使われる数ある波長のうち、最も効率よくメラニン色素に反応しやすい波長です。
そのため、メラニン色素を多く含んでいる毛に効率的に作用し、メラニン色素が効率よく光エネルギーを吸収。そのレーザーの光エネルギーが熱エネルギーに変換されます。その熱が毛の周囲の毛包・毛乳頭部に対して拡散することで、毛の組織にダメージを与えていきます。
熱破壊式脱毛方式で毛根に直接アプローチして脱毛
実は同じ「レーザー脱毛」でも、毛根に直接ダメージを与える「熱破壊式」と成長に関わるバルジ領域をターゲットとした「蓄熱式」の2種類に大別されます。
そのうち、脱毛効果を比較的早く実感できるのは「熱破壊式脱毛」です。
特にジェントルレーズプロは数ある「熱破壊式脱毛レーザー」のなかでも、効果の実感がしやすいレーザー機器です。
ジェントルレーズプロでは、短い時間で集中的にレーザーを照射するので、一瞬で毛根周辺組織に効率的にダメージを与えます。毛乳頭そのものにダメージが加わると、その時点から毛を作れなくなりますので、1週間くらいで毛が脱落し始めます。
非常に効果を実感しやすい脱毛機として知られています。
ハンドピースとパルス幅（照射時間）を変更することで、幅広い肌質・毛質に対応可能
ジェントルレーズプロは、ハンドピースやパルス幅を変えられるのも特徴の1つ。
6～18㎜の標準ハンドピースと20～24㎜とラージスポット用があるので、広い背中ではラージスポット用のハンドピースで照射しながら、細かい部分は標準ハンドピースを使うといったことも可能です。
また、パルス幅も0.25～100msで調整可能なので、患者さんの肌質や毛質に合わせた設定で安全な施術ができます。
冷却ガスで肌を保護しながら施術可能
ジェントルレーズプロは、高出力の医療レーザーを肌に照射する機種です。
一般的にレーザー脱毛では、熱エネルギーで毛根にダメージを与える際に「輪ゴムをパチンと弾いたような」痛みがあります。特に、熱破壊式では毛根にダイレクトにアプローチをするので、一般的には痛みを感じやすいとされています。
しかし、ジェントルレーズプロには熱による痛みを軽減させるために、独自の冷却ガスを搭載。冷却ガスが噴出された肌は、熱エネルギーによる炎症を素早く抑えられます。この独自の冷却システムで痛みを感じにくく、かつ効果の高いレーザー脱毛を実現しているというわけです。
「それでも、どうしても脱毛の痛みが心配」という方は、事前に担当医師・スタッフに相談してみましょう。レーザー出力や事前の麻酔クリームの使用などで、痛みを抑えるように対応してくれることでしょう。
ジェントルレーズプロと他の脱毛機の違いは？
次にジェントルレーズプロと他の医療レーザー脱毛機の違いについて見ていきます。
レーザーの種類による違い
ジェントルレーズプロと他の医療レーザー脱毛機の違いに「レーザーの種類」による違いが挙げられます。
実は医療レーザー脱毛に使用する主なレーザーには、
- アレキサンドライトレーザー
- ダイオードレーザー
- ヤグレーザー（YAGレーザー）
の3種類があります。
その中で、ジェントルレーズプロで使われる「アレキサンドライトレーザー」は宝石のアレキサンドライトを光源にしたレーザーで、日本を含め世界中でよく使われています。
755nmと他のレーザーよりも波長が短く、メラニン（毛の黒い色）に反応しやすい性質を持ちます。
そのため、アレキサンドライトレーザーは他のレーザーに比べて
- メラニンへの反応がよく、脱毛したい部分を効率的に脱毛できる
- 特にメラニン色素が豊富な黒い毛や太い毛に、高い脱毛効果を発揮する
- ヤグレーザーに比べて痛みが弱い
などのメリットがあります。
脱毛方式による違い
ジェントルレーズプロは「熱破壊式レーザー脱毛」という、毛根に直接アプローチするタイプの脱毛機器です。そのため、非常に効果を実感されやすい脱毛機器と言えます。
さらに、ジェントルレーズプロを含める「ジェントルレーズシリーズ」は、数ある「熱破壊式レーザー脱毛」の中でも効果の出方が早いレーザー脱毛機器として有名で、最短1週間くらいから毛が抜け始めます。
一方、熱破壊式脱毛でも「ジェントルレーズシリーズ」以外のものは、少し長めの時間をかけてマイルドにレーザーを照射する方式を採用していることが一般的です。
そのため毛乳頭へのダメージが十分ではなく、毛の脱落に2週間くらいかかったりします。
ジェントルレーズプロによる脱毛間隔や施術回数は？
ジェントルレーズプロは、数あるレーザー機器の中で比較的脱毛効果を実感しやすいレーザー機器です。
ジェントルレーズプロでの施術後、早ければ数日、おおむね1～2週間ほど経過すると、脱毛部位の毛がぽろぽろと抜け落ちてくるでしょう。しかし、どのようなレーザー機器でも、毛周期の関係から1回で脱毛は完了しません。毛の生えかわりの周期に合わせて、繰り返し脱毛レーザーの照射を行う必要があります。
ジェントルレーズプロの場合は部位にもよりますが、2〜3か月に1回ほど来院して脱毛を複数回受けると、効率的に脱毛されてくるでしょう。
個人の肌質に合わせて理想の脱毛間隔は違いますので、ぜひ事前に担当医師・スタッフに確認するようにしましょう。
ジェントルレーズプロのデメリットは？
最後に、ジェントルレーズプロを他機種と比較した際のデメリットも押さえておきましょう。
ハンドピースが丸い形になっているので、慣れてない施術者ではうち漏れがでる場合も
ジェントルレーズプロの照射口は丸くなっているため、扱い方によっては照射漏れを起こす可能性が否定できません。そのため、ジェントルレーズプロでの施術を行う時には、経験豊富なクリニックを選ぶようにしましょう。
ジェントルレーズプロは奥深い毛や産毛には向いていない
ジェントルレーズプロはメラニン色素に特に吸収されやすい「アレキサンドライトレーザー」を採用。
太く濃い毛はメラニン色素が豊富なため、非常によく反応しやすい一方、
- 他のレーザーに比べて短い波長のため、奥深い毛に反応しにくい
- メラニン色素の薄い産毛には反応しにくい
といったデメリットも。
脱毛したい毛がアレキサンドライトレーザーにあっているか、事前カウンセリングで確認するとよいでしょう。
【まとめ】ジェントルレーズプロによる脱毛の効果と主な特徴
この記事では、ジェントルレーズプロの特徴についてご紹介していきました。
この記事では、下記のようなことが分かったのではないでしょうか。
- ジェントルレーズプロは、「波長780nmのアレキサンドライトレーザーを照射する熱破壊式のレーザー脱毛機器」
- メラニン色素で吸収しやすいアレキサンドライトレーザーにより効果を最大限発揮しつつ、独自の冷却システムにより、痛みを最小限にできるレーザー機器である
ジェントルレーズプロは非常に効果が高いレーザー脱毛機器ですが、個人個人で適切なレーザー機器は異なります。
事前カウンセリングでジェントルレーズプロが自分の肌にあっているか、確認してみるとよいでしょう。
参考文献
Candela「（ジェントルレーズ プロ）長期減毛・色素性疾患用レーザー装置」
